強迫から来る不安は強迫行為をすれば大体治まっていきますが、それが出来ない時はしばらく不安に耐えなければなりません。
そんな時、私がどんな風に過ごしているか、いくつかの方法を紹介します。
強迫性障害と暇な時間
私の不安は、いつも、とても小さな事で沸き起こります。
普通の人なら「どうでもいい」事がどうでもよくないんですね。そんな時に考える時間があると、どんどん考え込んでしまいます。
不安に襲われた時は動く事を心がける
不安が気になる時は(家事は後でも出来るから…)と後回しにしてしまう事も多いですが、それはそれで後が面倒臭いので最近は頑張って家事してます。
そんな私には時間に追われるコールセンターの仕事は天職でした。不安にかられても次から次へ電話がなるので考えずにすむんです。
何か聞き逃したら大変だ!と不安の中でも電話に集中できましたし、何より会話に集中する事で不安を追求する暇が無くなる。
そしてそのうち不安は小さくなっていく…という事が多かったです。
何もする事が無い時はゲームや趣味に没頭
不安に向き合い続けてもなかなか不安は消えない。でも上記の通り、時間が経てば大抵の不安は消える事が多い。
強迫性障害をわずらってから数年経ってようやくそれに気づいて不安から意識をそらすようにしてきたのですが、仕事してない時や気力がない時はどうしても考え込んでしまう。
そんな時、無理矢理不安から意識をそらそうとにゲームや趣味を始めると、最初は不安交じりだけどいつの間にか熱中していた事が多かったです。
そしてゲームをやり始める前とやり終えた後では、後の方が不安がずっと軽くなっていました。
ゲームすら出来ない程強い不安が来た時は、寝る。
ゲームしても不安がどんどん大きくなっていくなら、いっその事寝て時間を一気に飛ばしてしまおう!という作戦です。
それほど強い不安なら眠れないのでは?と思われるかもしれません。しかし不思議な事に眠れるんですね。きっと、「この不安はまやかしで、とにかく時間が経てば消える」と脳の何処かが判断してるからだと思ってます。
私の場合、不安に対して、自分がもう何も出来ないような状況」になれば不安が消えていく事が多かったので、寝て時間を経過させるのはかなり有効な手段でした。
何と言うか、「今からでもまだ対処できる。何かした方が…」という焦りや不安が「もうどうしようもない」状況になると急に冷静になって勝手に流れていくと言うか…。
「小さな穴の空いたゴミ袋、そのまま出しちゃった!!どうしよう!?大丈夫かな…!?」→ゴミ収集車がゴミを回収する時間が過ぎる→「ああもう、回収されたらどうしようもないわ…。さーて朝ごはん作ろう!」みたいな。
そしてこの場合は強迫行為せずに不安から脱却できたので凄く晴れ晴れとした気分になれます。寝逃げした罪悪感はありますが、それだけ強い不安が来たんだから仕方ない、と割り切っています。
強迫性障害の治し方
強迫性障害を治す方法として有名な物の1つに「強迫行為をしない事」があります。私もこれはとても有効な方法だと思います。
ただ、不安が大きければ大きい程、強迫行為をしない事に耐えるのは辛い。私は無理はしなくていいと思います。(これ以上我慢できない!)と思ったら強迫行為すればいい。
確かに耐えれば消えていく不安は多いです。でも、耐えられない不安がくる時も有ります。
我慢すれば治るから、耐えれば不安は消えるはずだから、と何でもかんでも我慢しようとしたら潰れる可能性も高い。
私自身、かなり強い不安に対して(大丈夫、大丈夫)と思い続けて倒れた事があります。結果的にその事柄も強迫行為をせずに月日の経過によって不安は消えたのですが、いくら一時的にとはいえ大量に押し寄せる不安は、時として体も心も蝕んでいきます。
だから、直感でヤバイと感じたりなかなか手放せない、時間が経ってもどんどん大きくなるような不安なら無理に戦わないで強迫行為をしてさっさと流してしまえば良い、というのが私個人の持論です。
仕事してる時は人と話す事で気が紛れ、家にいる時はゲームや寝逃げで気を紛らわせて。耐えられない不安は早々に強迫行為で流して耐えられそうな不安に耐えて…そうやって少しずつ不安に慣れていく。
この方法が全ての人に通用するのか、私には分かりません。ただ少なくとも私はこうする事で10年弱生きて来られたのも事実です。
強迫性障害をわずらって10年
そして結婚を機に私を取り巻く環境が大きく変わってから、数年。今ではゲームや寝逃げに走る程の強い不安に遭遇する事はかなり減りました(子供が出来てゲームや寝逃げがなかなかできなくなったという事もありますが…:汗)。
私と同じようにこの病気に苦しむ人に「ここに同じ病気で苦しんでるけど昔より大分楽になってきたよ」「こういう方法を使ってみたよ」「この病気は少しずつだけど軽くする事ができるよ」と伝える為に、こうしてブログを立ち上げる事もできました。
いつか「治るよ。私は治ったよ。」と言えるようになればいいのですが…。
何の責任を負えない私個人の経験談や考えしか載せられない当サイトですが、ここを見た誰かが、何か少しでもこの病気から抜けだすきっかけを掴んでくれたら…と心から望んでいます。
2017.04.26 イラストを一部修正。